全身の体表面でおびただしい数・種類の菌と共生している私たち。
肌も同じで、顔だけでも10億個以上もの「皮膚常在菌」が棲息すると言われます。

肌にいる常在菌にも、人間にとっていい働きをする善玉菌と悪影響を与える悪玉菌が存在します。
代表的なものが、善玉菌である表皮ブドウ球菌、悪玉菌の黄色ブドウ球菌、状況によって働きを変える日和見菌のアクネ菌の3つです。

肌を健やかに保つために特に重要なのは、皮膚を弱酸性に保ってくれる表皮ブドウ球菌。

美肌菌とも呼ばれるこの菌が5割居てくれれば、皮膚のpHは弱酸性に保たれ、バリア機能がしっかり働くことで雑菌の侵入や増殖が抑えられます。
アクネ菌も善玉寄り働きをするので、しっとりなめらかな肌になっていきます。

しかし、毎晩のダブル洗顔や強いスクラブなどで、表皮ブドウ球菌の栄養となる皮脂や汗を必要な分まで洗い流してしまうと、皮脂膜のバリアが壊れてpHが大きくなり、肌は一気にアルカリ性に。

悪玉菌はアルカリ性の環境が大好き!繁殖しやすくなってバリア機能もさらに低下。
もしいまカサついたり粉がふいていたら、脂質性のベールが足りない証拠。肌表面が乾燥しているので要注意です。

こうならないよう、大切なのは皮膚常在菌のバランスを保つこと。

スキンケアで言うと見直して欲しいのはまず洗顔とクレンジング。
寝る前に油分の強いスキンケアをしてなければ、朝の洗顔はぬるま湯だけで睡眠中の汚れは十分落ちます。
クレンジングはバームやオイルで汚れをしっかり落としてくれるものを選べば、ダブル洗顔は不要。
うるおいの元を肌に留めて、美肌育成をサポートしてくれます。洗顔後には乳液を。
水分と油分をベストバランスで乳化しているので肌への親和性が高く、しっかりなじみます。

普段から運動したり、湯船で身体を温めるなどして善玉菌のエサとなる汗をしっかりかける身体にしておくことも重要だそう。

汗に含まれる抗菌ペプチドという成分には、悪玉菌の繁殖を抑えてくれる働きもあります。
ただし常在菌の状態は食生活の乱れや睡眠不足、ストレスなども大きく関わっています。
外側からのケアだけではなく生活習慣全体を見直すことも、改善の大切な要素になります。